老舗料亭・河文さん
名古屋市中区にある老舗料亭、河文さんのお節句飾りをご紹介いたします。
お節句の室礼をインテリアに合わせて現代的に提案していく際、「伝統を知る」という一見反対に見えることが一番肝要だったりします。
お付き合い下さい。
まずは入口にある菖蒲櫓です。
端午の節句には屋根から菖蒲を吊す菖蒲屋根という厄除けの文化があります。
しかし貴族や豪農などのあまりに大きい家では庭に櫓を設置して菖蒲を掛け、菖蒲屋根の代わりにしていたともいわれます。
玄関には具足の室礼。
後ろの飾りは菖蒲の花屏風です。
花屏風は茶道の世界でも使われます。一般のご家庭では小さくリメイクしても使えるかもしれません。
奥には兜飾りがありました。
真菰(まこも)の敷物を使っています。実は一昔前は最もポピュラーに使われていました。
兜の両脇にあるのは短檠(たんけい)という灯り取り。手前にあるのは弓太刀と、菖蒲、柏餅、粽(ちまき)の三つ揃えです。持ち主のお守りとなるものですからお供えをしているのです。すごく大切なお気持ちだと思います。
そしてやはり花屏風。結界のような使い方ですね。
いつかコンパクトなものを自分で作ってみようと思っています。
端午の節句飾りと一口で言っても飾れるアイテムは実はかなりあります。
鯉幟の鯉や馬、虎、矢襖、旗etc。
こうした伝統的な室礼を参考にしながらも、一般的な生活の中に飾る際にも使えるアイテムを作り込んで行く作業を今「Seshie」はやっている最中です。
だんだんと小出しに(笑)紹介していきますので、末永い目で見守ってやって下さい。
大西
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