コラム「床の間」

 お雛さまや五月人形、お正月飾りなどのお節句の品を飾るとき、現代の生活空間でどこに飾ればよいのか。そんなことをよく考えています。先月のセキスイハイム様のセミナーではテレビボードやローボードを活用した飾り付けをしました。どの家具を使えばよいかというのはお客様の住宅事情によって様々でしょう。

 かつて、どこの家にも和室があり床の間があった時代には、お節句の飾りというのは迷うことなく床の間に飾り付けをしていました。先日、インテリア関係の方とお会いした際に「来客用のつもりで和室を作ったけれども、実際に来客時に使うことが少なく、あまり活用出来ていない方が多い」というお話を聞きました。これは、「床の間を活用出来ていない」ということも原因の一つだと考えられます。床の間とはお客様をおもてなしする際のお部屋の顔です。季節を感じていただいたり、暑い夏を涼しげに感じていただいたり、心を華やいでもらうために様々な工夫を凝らしてお客様をお迎えする、そのための空間です。洋間のリビングでもこうした工夫は出来ますが、折角作った和室(床の間)をきちんと設えてお客様をお迎えすることはやはり特別なおもてなしになるでしょう。

 しかしながら「床の間の飾り付け」と思うとすごくハードルが高く感じられますよね。特に新築を購入したばかりの20~30代の世代の方には難しく感じられることと思います。基本は「掛軸」と「お花」になりますが、掛軸も花瓶も安いものではないですし・・・。と、そんな方に初歩で使いやすいのが「色紙掛け」です。これは、掛軸のように壁に吊した布に色紙をはさんで飾るものです。数千円で買えますし、季節が変わったら色紙だけ取り替えればよいので手間もかかりません。お子さんの絵を掛けても楽しいですよね。この色紙掛けと、小さめの花瓶に少しお花を挿して飾っておくだけでも、床の間が何となく形になります。床の間をどうしたら良いか悩んでみえる方はぜひ一度試してみて下さい。


Sechie ~節会~

「節会」とは、季節の変わり目・節句の日に行われるお祝いや宴のことです。日本文化の見直しがさけばれている近年にあって、「節会・節句」という季節の伝統行事は少子化や生活環境の変化などの影響で家庭から姿を消そうとしています。日本古来からの美しい伝統行事を、現代の暮らしに合わせて提案をする試みを始めました。四季折々の季節を楽しみながら伝統の「もの・技術・こころ」を多くの人に見て頂けると幸いです。

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