新春のお慶びを申し上げます。
あけましておめでとうございます。
今年のお正月は八事山興正寺・竹翠亭さんで、人形堂製作の「七草の押し絵」と木目込みのネズミちゃん、大西人形の本金手描き羽子板と破魔矢、あと「ぶりぶりぎっちょう」を飾らせていただきました。
羽子板や破魔矢はお正月のもの、七草は人日(じんじつ)の文化です。
羽子板と破魔矢(破魔弓)は特にお子様の初正月から飾られることが多く、どちらも魔除け・病除けの意味をもちます。もちろん、そのまま毎年お正月に飾っていただければいいものです。
七草の押し絵は、1月7日「人日」にいただく七草粥に入っている「春の七草」を工芸品として作ってみたものです。
〇人日とは…
『荊楚歳時記』によれば中国の故事では正月一日を鶏の日、二日を犬の日、三日を羊…と定めていき、七日を人の日、最終八日を穀物の日、とします。それぞれ、その日に定められた生き物を大切にしようという内容です。このことから、1月7日を「人日」と言うようになります。また、この日には「若菜の羹(あつもの・雑炊)」を食すと言われており、これが七草粥に繋がります。
日本では江戸時代に五節句が祝日に指定された際、それまで「元日節会」であった正月の節句が「人日」へと変更されます。もともと日本には正月初めの子(ね)の日に行われる「子の日の祝い」があり、このお祝いの中でも「若菜の羹」を食す内容が登場します。子の日の祝いでは他に「松の根あわせ」や松の木から生命力をいただく行事が行われており、若菜の雑炊なども一緒で、新しい年(季節)の始まりに若い植物から生命力をいただくことで一年の無事を祈る、という意味合いのものだったようです。
お正月の疲れた胃を整える、でも良いですけどね(^^)
人形屋は、節句を扱う業種です。
今はおもちゃ屋さんやベビー用品店が多くなってしまい、人日も伝わらなくなってしまいましたが、素朴な七草粥や松のお飾りなどで、今日という日を楽しんでみてはいかがでしょう?
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