コラム・茶の湯体験会2

6月から始まった「職人のための茶の湯体験会」。

来週、第3回目を行う予定です。

少しずつ進めていく中で少しずつ参加者からの感想も頂けるようになってきました。


何より嬉しかったのは職人の口から「技術を磨くだけでは足りないのかも」と言って頂けたこと。



職人の世界にはそれぞれに文化的背景があります。

背景というのはその工芸品にとって「ブランド価値」に直結します。


「何に使うか」

「いつ使うか」

「誰が使うか」


そんなことを意識して職人はものづくりに励むのですが案外楽なものではありません。技術だけでなく知識も継承されなくなっている世の中ですから、今は自分たちで全てを学ばないといけません。ひょっとすると「職人!」「技術!」と声高に言ってしまった方が楽なのかもしれません。


それでもやはり、工芸品のブランド価値というのは使うシーンに帰結してしまうものだと思っています。染色、織なら和装、陶芸なら茶華道、人形なら節句…。一例にしか過ぎないのは分かっていますが、良いものを作ろうとするほどにそうしたものから逃げて通れなくなるのかもしれません。



難しいですね。工芸っていうのは。


難しいから楽しいんですけどね。


いやひょっとすると、偉い人が楽しみ過ぎて難しくなってしまった…のかもしれません。


いつか何らかの形で、自分たちが今見ているものをお客様に還元できると嬉しいです。




COLUMN 代表:大西


Sechie ~節会~

「節会」とは、季節の変わり目・節句の日に行われるお祝いや宴のことです。日本文化の見直しがさけばれている近年にあって、節句という季節の伝統行事は少子化や生活環境の変化などの影響で家庭から姿を消そうとしています。日本古来からの美しい伝統行事を現代の暮らしに合わせて提案をする試みを始めました。展示会やセミナー、イベント等を通じて、四季折々の日本の文化を多くの方に楽しんで頂けると幸いです。

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